Joy & Jura with Whippet Floren

ウィペットと共に静かに暮らしています。犬のことも犬以外のこともぼちぼち書きます。

ダッカでは犬が風景に溶け込んでいた

ダッカ滞在記再び

昨年の11月に訪れたダッカで、どうしても書きたかった“旅でこれだけの犬を見た”シリーズをようやくアップします。

予備知識としてバングラデシュでは人口の約90%がイスラム教徒であります。言わずと知れたことですが、イスラム教にとって犬は不浄の生き物です。過去にマレーシアとイラン、イスラム教徒の多くいる国に住み、滞在したことがあるのでバングラデシュでの犬の位置づけがどのようになっているのか、そこも興味がありました。

ということで、今回も犬の写真を撮りまくるぞ📸(スマホだけど)

ただし!バングラデシュは狂犬病発症国なので犬を決して触らないように、そして近づき過ぎないように気を付けました。

 

それでは、はじまりは まじまり~

 

いざ行ってみると、想像以上に野良犬が多かった!

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ここは滞在先の近くの川沿いの道だが普通に犬がいる

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船乗り場

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滞在先の近くを案内してもらって歩いたのだけど、よく犬と出会う

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大きさは基本的に中型で、まぁまぁ大きいワンコもいるが小型犬はいない。

 


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昼間はのんびりしている


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とても気持ちよさそうだ

 

野良犬の性格はとにかく温厚で大人しく、人間に危害を加えたり、吠えて来たりすることはなかった。そして、基本的な生活の糧は人間におこぼれをもらうことのようです。

 

バナナやパン、チャイなどを販売している屋台があちこちにあるのだが、その近くには必ず犬がいる

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このようにオスワリなどをして、気まぐれに人間におこぼれをもらえないか待っているのだ。

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この様子を見て想像していただけると思うが、どうやらバングラデシュ人は

犬は不浄だ!

と強く避けたり、嫌ったりすることはなく、ゆる~~く共存している。Q氏(お世話になったバングラデシュ人画家)の話によると、昔は沢山殺処分をしていたが今はバングラデシュにも動物保護活動をする人たちがいて、その運動の甲斐もあった殺処分が減っているらしい。(ゆるい情報です)

 

犬たちも人間に対して良い態度を 取った方が得をすると分かっているよう。

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早朝に屋台の前で見掛けた親子ワンコ


Mother dog with her puppy in Dhaka

 

 

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今、話に出てきたQ氏が教鞭を取るダッカ大学にも犬が住み着いていた

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キャンパスの廊下をウロウロしていたり

 

敷地内で昼寝していたり

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やっぱり昼間はのんびりモード

 

 

 

 

再び滞在先近く
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滞在してしばらく経つと、あることに気付きました。

 

お金持ち地区と、貧しい地区では犬の生活の質も違う

 

貧しい地区に行けば、人間の生活の余裕も変わってくるのでおこぼれをもらえる頻度、衛生状態、環境が大きく変わる。人間の生活に比例して犬の生活の質も変わるようだ。

 

 

貧しいけど、犬の生息地としてはまだ恵まれている場所

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(よく見て、左の真ん中らへんにワンコがいるよ!)

 

ズバリ、鶏飼育場

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この左の小屋では多数の鶏が飼育されていて

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羽のついてた小さな肉片などを食べていた

 

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なんともゆるく共存している



ミスショット!
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  なんか、ダッカの犬を見てると我が家の愛犬フローレンを思い出してしまった。短毛でそこそこの大きさでまだら模様、フローレンってバングラっぽいね!などと話たりしていた。ブリンドル模様のコは見なかったけどね。

 

 

 

ところ変わって、市場の鶏売り場でも
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犬がいる

 

 

人のいるところに犬ありき

 

 

お産が近いであろう母犬

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写真を撮り損ねた話だけど、リキシャ(自転車の人力車)に乗っている時に見た衝撃的な光景が忘れられない。

市場で痩せこけた母犬が子犬を出産しながら店の小さなカウンターに前足を乗せて立った状態で何かをむさぶり食っていた。陰部からはもう子犬が半分くらい出てきている途中だったが、

そんなことより食べ物!

と云わんばかりの様子で必死に食べていた。

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陣痛は平気なのか???強烈な空腹ゆえなのあろう。
(店の人はたまたまいなかったようで、周りに人がいないこともなかったが特にやめさせる人はいなかった)

 

 

 

 

 

こちらのワンコ、とてもガリガリで弱っているように見えた↓

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このお方はとてもよくして下さった、日本にもいそうな近所の気のいい仕切りおばちゃんのような感じの人だ。

たしかにここは貧民地区ですが、スラム街に比べると全然良くてスラム街は異臭がすごかった。(なのにボロ小屋の中に大型テレビがあったり?!)

ということで、あまりにも貧しい人たちを見てしまうと、大の犬好きの私でも野良犬だけが可哀そうとはあまり思えず、やはり先に人間の暮らしをどうにかしないと(私は何も出来ませぬが・・・)と思うでありました。

 

そして、つくづく思ったのは

 

生まれる場所によって、一生が変わるのは人も犬も同じ

 

努力?とかも多少はあるでしょう、でもその多くが

 

どこに生まれるかという“運”

 

運よくお金持ち地区に生まれた犬はその縄張りを死守し、子に受け継がせようとする。

昼間にのんびりしている野良犬たちですが、夕方ごろから縄張りパトロールモードに入り活発に行動し出す(走り回ったりして実に忙しそう)。そして、夜中には犬たちの縄張り争い(守り)の遠吠えが何時間も響き渡っていた。鳴き声で集団(ファミリー)で言い合いしてるなって分かる。毎晩、そんな夜でした。

 

余談ですが、バングラデシュは超学歴社会で富める者はとことん子供に教育費を掛けるので、能力があっても貧しい子供が出世するチャンスが少なく、階級の差が埋まっていくのにはまだまだ相当時間がかかりそうです。本当、なんとも複雑です。滞在中、日に日に心が痛くなると同時に自分の無力さ、実は運の良さになんとも言えない気持ちになったものです。

 

 

そういう背景を想像しつつ、のんびりするワンコを見てみて下さい

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お金持ち地区の公園

 

 

君ぃ!良いところで寝てるねぇ!!

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不思議なのはこんなに沢山のワンコがいるのに、犬のフンを一度も見なかったこと。トイレをしている瞬間に遭遇することもなかった。

野生の本能で無防備に排泄をしないのか、人がまめに掃除しているのかは謎。意外に見えるかも知れないけど、街の掃除はけっこう毎日されていて分別も徹底されている。

 

滞在先付近
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「ワイは一生グルシャン地区から離れんぞぉ!」
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耳カットしてる??もしかしたら避妊手術を受けているのかも知れませんね

 


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本当に犬が多い!

バングラデシュの人が犬にやさしくてホッとしました


ギャラリーの中から見えたワンコ
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ところ変わって、out of Dhaka

ダッカを出て郊外で見たワンコ

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ただし、ダッカ在住お金持ちの週末用別荘宅。

 

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敷地内を数匹の犬がのんびりと暮らしているようだった。飼っているのかと尋ねると飼ってるわけじゃないけど住んでいると。そのうちの一匹は前脚が片方折れていて、くっつかないまま曲げた状態で治ったらしく、脚を曲げて歩いていた。犬って治療しなくても、骨折しても生きていけるんだなと思った。

 

 

人が近づくと尻尾を振ってくれます

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カワイイ

 

本当にカワイイ!!

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 ダッカの植物園に住む犬

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まだ子犬

 

植物園エントランス前の屋台コーナー&バス乗り場

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植物園は特に子犬が多かったな。たまたま出産したあとだったのかな?

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そんな子犬を抱えて顔の近くに寄せセルフィーを撮るダッカ女子もいた。(みんなスマホ大好き、セルフィー大好き)割と平気で犬にも触るらしい。昔の話だけど、マレーシアに住んでいた時のイスラム教徒の知り合いは決っしてうちの犬に触ろうとなしなかったので、現代のバングラデシュ人はその辺けっこうゆるいのだなと思った。成り行きでスマホに入っている愛犬の写真を見せても「Nice!」と言ってくれたりして、建前かもですが、犬を嫌っている空気感は感じなかった。(イランでは犬の散歩をしているとかなりイヤな顔をされた)

 

間もなく閉園

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 暗闇に佇む子犬を見ると、少しいたたまれない気持ちにもなる。

頑張って大きくなれよ!

 

 

ダッカの猫


滞在先のマンションのガードマンが世話していた子猫
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猫について質問したら、見せてくれると

(言葉が通じないので雰囲気会話で)

 

「ほれ、猫じゃ!」
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首の掴み方が親猫みたい

 

 

決して雑に扱っているわけではない
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ニャーーッ
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これまたカワイイ

屋根のあるところに置いてあげて、世話はしているがテキトーなので無事に育つかは生命力次第と言ったところ。動物は好きだけど、お金を掛けたりはしないスタンス。


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猫の方が犬よりかは少なかったかな。家の中で人々が猫を飼ったりしているかどうか分からない。(聞き損ねた質問)

 

 

犬も猫も、なんといえば良いのでしょう?

半野生

というか、日本で言うところの

鳩🐦ポッポー

のような立ち位置?

人間の近くに生息していて

いるのが当たり前の生き物

そんな感じでしょうか?

 

元々、本来の犬の生活を垣間見たような気がする。一昔前は日本もこんな感じだったのかも?

 

バングラデシュの野良犬は不幸なのか

私の犬たち、亡くなったジョイ・ジュラ、今居るフローレンとどっちが幸せなのだろう

などとちょっと考えてしまったかな。

もしかしたら、それはナンセンスな比較なのかも

鳩に不幸か、幸せか、と聞くようなもの。

とにかくバングラデシュの犬たちは大変ながらも、存在することを許され、必死で生きていました。

貧富の差の激しいバングラデシュでも動物保護活動をする人がいるというのは希望のある話ですね。

バングラデシュでつくづく思ったのは、何はどうあれ、人類全体で不幸な生活に晒される人たちが減るように努力するのは必須だなと。

その理由はとても簡単で、己の幸せのためであります。人間には共感という感情があり、自分だけが幸せになっても100%幸せにはなれない、不幸な存在が己の心に影を落とすから。例え、本人がそのように意識しなくとも、心の奥深いところで小さなささくれのようにその傷が自分を地味に傷付ける、と私は思うのです。(サイコパスの人とかは違う気がするけど)そう意味でも現実を色々と知るのは大事なことだなと。

 

だから、いい人ぶるつもりはなくマジで世の中から貧困がなくなって欲しいと、思ってしまった旅でありました。(子供や障害者の物乞いは見ててキツイです) 

 

犬シリーズなのに話が脱線したりして、申し訳ございませんでした。人間社会と犬社会の距離がある意味近くて、犬を見ると人間のことも思わざる得なかったのです。 

 

もうね、一筋縄でまとめらない記憶なんだわ、スマン。

 

 

最後に刺激強めで、街中にひょっこりいた羊🐏

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た、たぶん

いずれ捌くのかな…?聞く勇気はなかったっす。

ダッカ市内ではまぁまぁ珍しい光景でした。

 

最後まで読んでくれた

 

ありがとよ❗️

 

終わり(・ω・)ノ

 

 あとがき

コロナでダッカもロックダウンし、人々はstay homeを余儀なくされたそうです。そうなると野良犬たちのおこぼれをもらえる機会が減ったのではないか?と心配だな・・・。

 

 

 


 

 

今までの旅先で見た犬シリーズ🐕

     ↓↓

joyjura.hatenablog.com

 

joyjura.hatenablog.com