Joy & Jura with Whippet Floren

ウィペットと共に静かに暮らしています。犬のことも犬以外のこともぼちぼち書きます。

旅先で牛について考える

いつものように旅には本を一冊持って行く。

幸せな牛からおいしい牛乳

今回のテーマは、ずばり「牛」
スイスといえば、牛だしピッタリのテーマでは?


この本によると日本の牛の放牧率は、なんと、たったの2%!?
その原因をかなりかいつまんで書くと

牛乳を販売するには、乳脂肪分3.0%以上でなければならないという規定があり
実質上、農協には乳脂肪分3.5%以上でないと出荷できない上に、農協を通さないと
販売ルートを自分で開拓しなければない
               ↓     

一年を通して牛乳の乳脂肪分を3.5%以上に保つには、水分の多い青い草では難しい上に
運動をさせるとより牛乳が薄くなってしまう。
               

年々牛乳の売り上げも減っているため、一頭当りの牛乳の生産量をより増やす必要がある
               
結果的に牛に運動をさせないで、牛舎にじっとさせて輸入穀物のエサを与えるしかない


ということらしいのだ。
1970代頃までは北海道での放牧が一般的だったらしいのだが乳脂肪分の規定が
出来て、放牧がほととんど消えて行ってしまった、それは北海道から始まった。
そしてその状況に苦しんでいるのは生産者と牛の両方なのであると。飛行機での
読書、いきなり撃沈である。悲しすぎるじゃないか。


ということで乳脂肪分チェック開始

脂肪分2.5%!?うすっΣΣ(゚д゚lll)

かと思いきや

濃い牛乳も発見。脂肪分3.9%。価格は1CHF(約100円)
ビオ商品なので牛の飼育はちゃんとされているはず。
どうやら、販売されている牛乳の脂肪分の幅がかなりあるらしい。
(情報収集不足でスイスでの牛の放牧率は分からない)
牛乳の価格は日本より割安、餌が草だからかも知れない。
もしやチーズで儲けるのかしら?


次に他の食品もウオッチング
タマゴ売り場


タマゴは日本より高いけど
(六つ入り250円〜350円・八つ入り560円ほど)
ゲージ飼い100%禁止なのでこういう値段なのだろう

一つ65CHFなり。(約60円〜65円)


ちなみにおばあちゃんは週に一度やってくるタマゴ農家から
直接鮮度の良いタマゴを買っている。

年を取って、一人で買い物に出れなくなるとこういう
サービスは助かりますなぁ。

肉売り場

基本赤身よね。

霜降りが美味しいというのも分かるけど
霜降り牛=運動もさせてもらえずメタボになった牛=それを食べる人間もメタボになる
で、人間にとっても、牛にとってもいいこと無しなような気がする。


果物売り場


野菜・果物は日本より割安な気がした。


駅の小さなコープにお寿司が売っていた。

巻き寿司9.4CHF(約900円)、にぎり12CHF(約1200円)
鮮度がそんなによくなく、まったく食欲そそらず(^_^;)
お寿司を買うなら隣街のチューリッヒがお勧めらしい。
こんな小さな街でお寿司がこんなお気楽に販売されていて驚き。
人間界では、美味しい物ってすぐ広がるのね。

駅のドーナッツ屋

驚愕なお値段ΣΣ(゚д゚lll)4.5CHF〜7.9CHFって何かの間違い?
と思ってしまった。
こちらは、物価が高いけどその理由の一つに人件費がある。
最低賃金の時給が2000円くらいなのだ。だから現地の人はやっていけるのね。


なんだか牛乳から随分と目線が逸れてしまったけど、少し牛に目線を戻すと
この際、スイスの状況がどうとか、どうでも良い。気になるのは、自分が住んでいる
国のこと。2010年のデータだと日本全国に存在する乳牛の数は1,484,000頭なのだそう。
簡単に計算するとそのうちの2%=29680頭が放牧されており、残りの1454320頭が
外に出ることもなく牛舎での密飼いの果て一生を終えるということになる。
すごい数である!

「幸せな牛から美味しい牛乳」を読んで、もう一つ印象残ったのが
「世界的な人口の急増と耕作地の砂漠化で、さらなる食糧危機がが指し追っている。
もはや家畜に穀物をたべさせている時代ではない。日本人は飢餓に苦しむ国々の人
たちに穀物を譲るべきである。」
という下り。また、最近に問題になっている荒れた山林(元々は植林地だったのに
放置され、荒れてしまった山林や放置され荒れている里山)は山地酪農に向いている
のだとか。


ゴタゴタ書いたけど、ワンコと生活するようになって犬の素晴らしさに
触れ、他の動物もそれぞれに素晴らしい面があるのだろうとか思うようになって
矛盾した思いだけど、人間の都合でひどい目に遭う動物が少しでも減って
欲しい、その苦痛が少しでも軽減されて欲しいと思うようになったということ。
そういう思いで読むとこの本は実に良かった。
って、あんなに食いまくっていた私が言うのもなんなんですが(^_^;)


もう一冊

いのちの輝き感じるかい―「牛が拓く牧場」から

写真集的な一冊で思わず「いのちの輝き感じるさぁ〜」と本に向かって
返答したくなる一冊だ。緑の中にいる牛が美しい。



救いなのが、たった2%でも、日本全国に熱心に放牧を頑張っている農家が
いるということ。これからは、ほんの少し、こだわって牛乳を選ぼうと思う。
(そんなに牛乳を飲まないから定期宅配は無理だけど・・・)
参考までにリンクを少し→・なかほら牧場
            ・木次乳業トップページ
            ・斉藤牧場

こちらは少し面白い記事→老牛にもやさしい飼育を スイスの酪農家の挑戦 - swissinfo.ch
牛に老後なんて、そんなの無理だよ〜と周りに思われつつ、本人も分かりつつ、
現役を引退した牛の面倒を見る男の話なのだ。


最後に住宅街にひっそりと放牧されていた牛。

日本でも旅行がてら牧場見学に行きたいなぁ♪