追悼のグレープフルーツタルト
約十日前のこと、スイスにいる父から祖母が危ないとの連絡があった。
そうこうやり取りをして一週間後に祖母は息を引き取った。
享年95歳、大往生だ
って、そう簡単に思えるものでもない。
送られてきた画像にはろうそくと天使の置物とチョコレートの
お供え物が映っていた。
名前はリリー、“百合”だったので追悼の意を込めて百合の花を描いた。
最後に会ったのが2年5ヶ月前・・・もう一度会いたかった。。
語り尽くせるものでもないけど、祖母は私にとって単なる“おばあちゃん”だけで
なく、それ以上の存在でした。世界で一番、優しい人。
そして、これで三等親内の年上の女性の身内が完全にいなくなった。
女にとって“女の先輩”って大事だよね。これで、いよいよ本格的に自立だなぁ。
祖母はとにかく家事完璧ウーマンだった。
社交的でもあり、子供たちが巣立ったあとには洋服屋でイキイキと働いていた。
そんな、祖母がよく作ってくれたのがアプリコットのタルト
こちらが祖母が90歳の時に(ほとんど目が見えない状態)
作ってくれたタルト。
特徴は甘味があまりなく、とても酸っぱいこと。
なので生クリームを付けていただく。
こちらの日記に登場するのでよかったらみて
このタルトと同じレシピではないけど、似た感じに仕上がる
グレープフルーツのタルトを久しぶりに作ってみることにした。
ちなみに、この泡だて器は祖母にもらったもの。
バターを20gまでに抑えた、砂糖ゼロのタルト生地を伸ばす
グレープフルーツの酸味が少し杏子と似ている
並べ終わったら200℃のオーブンで40分焼く
結構、簡単なのだ。
お菓子作りが苦手な私もこれだけは失敗せずに作れるんだな。
ハイ!完成です
美味しそうでしょ
実際に美味しいのさ。
切り分けて、いただきます
やっぱりアプリコットタルトに似てる。
リリー程、完璧に何もかもは出来ないけど
私なりに生活して行こう。
そんな追悼の思いを込めてタルトを焼きました。
五年前の祖母の90歳の誕生日パーティーの日記を書いているので
リンクを付けておきます。暇で気が向いた方は覗いてみておくれ
- グレープフルーツタルトのレシ ピ
タルト生地
薄力粉:80g 無塩バター:20g 牛乳:大さじ2と2/1
- ボウルに薄力粉をふるい入れ、小さくカットしたバターを加えて手でもむようにパラパラのパン粉状にする
- 牛乳を加えてゴムベラで切るように混ぜ、最後は丸くまとまとめにする。(やっとまとまるくらいでO.K)
- 冷蔵庫で30分寝かせる
フィリング
薄力粉:大さじ3 砂糖:大さじ3 卵:小1個
生クリーム:大さじ1 ヨーグルト:大さじ2
グレープフルーツ:1個 バニラビーンズorバニラエッセンス:少々
- ボウルに薄力粉、砂糖、バニラビーンズを入れ、すこしずつ卵を加えながら泡だて器で滑らかになるまで混ぜる
- 生クリームとヨーグルトを少しずつ加えてよく混ぜる(完成)
寝かしておいたタルト生地を直径25cmに伸ばし、18cmのタルト型に入れてフィリングを流し入れ、
房から出したグレープフルーツを並べ、200℃のオーブンで40分焼く。 完成
(今回のレシピは“カロリー1/2の美味しいお菓子”と言う本に載っているものを少しだけ変えたものです。
祖母のレシピではないものの、味は酷似しています。)