⑦“命拾い”
11月22日
前日まで調子が良かったけど今朝は調子があまりよくない。
呼吸が少し早くて、動くと体力を消耗するよう。
幸いにもを鶏レバーとジョイの小粒フードを寝転んだまま 少し食べた。
とにかく今日は安静!
そんな風に始まった一日でしたが、
この日の夕方五時頃、私がジュラの傍を3メートルほど離れていた時に、
ジュラがこのベッドを全身で激しくホリホリし初めて、
慌てて止めに行くも
倒れた!
両足はピーンと伸び、痙攣している
急いでジュラの身体を抱えると、心臓の鼓動が
トン・ トン・・ トン・・・ トン・ ・ ・ ・ ・
少しずつ弱々しくゆっくりになり、Uがもう止まる!と言い
わたしたちはジュラの身体をさすりながら、お別れの言葉を掛けたのです。
(なんと声を掛けたかよく覚えていませんがありがとうとか大丈夫とかそのような言葉です)
これでいよいよお別れだ
と思った次の瞬間…
ドクンッ!
止まった心臓が再び力強く鼓動を打ったのです。
段々早くなる脈、意識も朦朧としつつも徐々に回復しました。
どうやらジュラは一命を取り留めたようだ。
予め、腫瘍専門の獣医師に再び倒れた時にするべきことは聞いていたので
多少の心の準備は出来ていました。
基本的にするべきことは、何もないのです。
急いで動物病院に連れて行くことも、何か処置をすることも何もない。
連れて行っても無意味で処置は何も出来ない、
その行為は体力を消耗するだけ。
ただ、この子は一度倒れてから自力で復活しているので
あと一回くらいは倒れても少しは復活するかも知れないから
“諦めないで”と言われていました。
わたしたちに出来ることは傍で見守ること、それだけです。
あとは、ジュラの生命力に掛ける。
本当の意味での闘病はこの日から始まりました。
先生の“諦めないで”の真の意味は助かるからという意味ではありません。
CT検査で肺への転移も始まっているのが分かっていたので、
それがさらに進行した場合、呼吸が苦しく眠れない状態になるので
安楽死を視野に入れないといけない、と言う話をされたのですが、
再出血して倒れた場合には、苦しそうにしていても、諦めずに見守ってね、と言うことです。
(再出血をして即死、または出血後2〜3日で死亡するパターン、はたまた、再出血はなくとも血液中の癌細胞が増え過ぎて血栓が詰まって死亡することもある。どのように最後を迎えるかは未知数とのことでした)
それでも、“諦めないで”と言う先生の言葉は
随分と励みになりました。