Joy & Jura with Whippet Floren

ウィペットと共に静かに暮らしています。犬のことも犬以外のこともぼちぼち書きます。

位牌問題解決の巻

道路に書かれた何かを示唆するモノ。

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それは地下の配管のことなのか、

これから行われる工事計画に関係する何かなのか、

 

何はともあれ、何かの計画に必要な道しるべなのだろう。

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 人生においても、先を見越して色々と計画を立てたり

準備をしたり、決着を付けたりと、少し腰が重いものの

しなければならない事柄がある。(しなければというより、した方が賢明、かな?)

 

そういう事柄の一つが我が家の場合、位牌問題であった。

話せば長いが出来るだけ短く。

 

私の実家の長だった祖父の家系の宗派は禅宗であったが

戦争を体験した祖父はすっかり無神論者になり

彼が人生において宗教に関わることは無かった。

          ↓

祖父の妻、即ち祖母は祖父に従い宗教に関わることは無かったが

祖母自身の実家の法事などには参加しており、心情的には実家の宗派である

浄土真宗(西本願寺派)であった。

 

普通に生活する分にはこの状態で何の支障もなかったが

ある日突然、宗教と関わざらおえなくなった。

ズバリ、お葬式です!

葬儀屋に聞かれるのだ

 

「宗派はどちらでしょうか?」

 

とね。

さぁ、どうしましょう!

 

我が家は母、祖父、祖母の順番で亡くなったのだが

母の時に祖父は

「宗派は禅宗だがうちは宗教とは関わらんのでお坊さんを呼んでくれるな。」

と答え家族だけの葬儀を終えた。

 

祖父の時に祖母は

「主人は生前からお坊さんを呼ばないように言っていました。」

と答え家族だけの葬儀を終えた。

 

なのに!

 

何故か!!

 

位牌を作ってしまった祖父母なのであった。

戒名なしなので俗名で。

 

葬儀の話に戻るが生前、祖母には自分の葬儀の時には

戒名はいらぬが浄土真宗のお坊さんを呼んでお経を読んでくれるよう頼まれていた。

というこことで、三月に亡くなった祖母の葬儀の際には

犬の散歩で知り合った浄土真宗の住職さんにお経を読んでいただいた。

 

実は、数年前に祖母は葬儀の時にお坊さんを呼ばなかったことを

悔やみ始め、神戸でお経を呼んでくれるお坊さんはいないものかと

探していたのだ。

だが、いざ探してみると檀家さんでないからと断られたり、なかなか難しいのだ!

そんな時にたまたま犬の散歩で柴犬を連れた住職さんと知り合ったのだ。

細かいことを言えば住職さんは浄土真宗ではあったものの、西本願寺派では

なかった。

だが、そういうことは重要でないと言って下さり、快く亡き母と祖父の為に

お経を読んで下さったのだ。(祖母の為と言うのが一番正確でしょう)

人生、こういう縁を愛犬が作ってくれるとは夢にも思っていなかった。

犬の散歩の立ち話からそういう話にまで持って言ってくれたUにも感謝だけどね

(言っておかないとねΨ(`∀´)Ψ)

 

さて、位牌問題に入るが祖母の葬儀の際に衝撃的な事実を知る。

位牌について葬儀屋に相談したところ

「そもそも浄土真宗では位牌を作らないんですが」

と言われたのだ!

えーーーっ、ホンマ!?

びっくりしつつ調べてみると、やはり浄土真宗(西本願寺)では

位牌は作らずに過去帳に記載していくのだと知った。

正直、我が家はU家のを含めると、位牌が沢山ある状態なのに

全てが入りきる仏壇がなく(現代の住宅事情想像して下さいな)

しかも私、祖母がそれぞれに買ったミニ仏壇があったりと

位牌コーナーが大変なことになっていたのだ。

 

更に私が考えたのは自分の死後のことである。

もし、万が一、自分が急死するようなことがあった場合

遠縁の親戚に残った位牌の整理をさせることになるのだ。

実際に尋ねてみたところ「正直、困る」と言われた。

 

随分、長々と書いたがいよいよ起承転結の結!

 

位牌を私の代できっちり整理することにした。

色々調べて、浄土真宗のお寺さんでお炊き上げをして下さる所をみつけた。

調べてみて分かったが故郷を離れて生活している人が多い現代

私のように位牌問題を抱える家庭はけっこう多いようなのだ。

少子化というのもあるし、仏壇や位牌を引き継ぐ親族が必ずしも

いるとは限らない。(祖母のように全ての子供たちに先立たれてしまうこともあるし)

 

なんだかんだ言いつつ、四ヶ月悩んだ末(実際にはもっと前からいずれ

どうしようか考えていた)ようやく位牌整理の決心がついた。

早速、過去帳も準備した。(まさかのネットで購入)

 

書いて下さるのは・・・

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まさかのU

 

いや、良いらしんですよ、それで。

お坊さんでも縁の濃かった家族でも良いんですって。

でも、私のミミズ字じゃ重みが出ん!

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ということでUどんの出番。 

 

墨は私が真心込めてスリスリとすったとな。

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昔、母からもらった硯箱、おおいに役立ってくれた。

 

結局、五つあった位牌と祖母のミニ仏壇全てをお焚き上げに出し

残ったのは過去帳と私が京都で買ったとても可愛らしい

金箔兎の絵柄のついたピンクのミニ仏壇である。(金箔と言っても薄い色で上品な感じ)

 

全てを整理して数日が過ぎた今、

気持ちは清々しく、一歩前へ進めたことを実感する。

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仏壇に手を合わせるにしても、位牌が沢山、鎮座しているより

ピシッと過去帳のみの方が気持ち一つでご先祖様に手を合わせられる。

(と言っても、根がめんどくさがり屋なのでなかなか手を合わせんのだが)

 

ご先祖様ついでに書くと、最近、色々な整理のため、随分

古い祖母の戸籍を取り寄せたのだがそこには見知らぬ、

明治生まれから更に遡り、慶応、嘉永、文政!?(文政十二年=1829年らしい)

の年号が記載された高祖父や高祖母の名までがあり、

なんとも不思議な気持ちになった。

 

今までは“ご先祖様”なんて全く実感がなかったし、

この方たちから見たら私は遠い未来の関係のない子孫で、

本当にお互い無関係と思っていたが、こうして書類で実在していた

証拠を見せられると、いやー、いたんだね、ご先祖さまが、と素朴に思った。

 

ご先祖さまの一人でも欠けたら自分は存在しない

とは、よく聞く言葉だが、実際にはなかなか実感出来ない。

小さな点として存在している気分でいたが

やはり大きな流れの中の小さな波のひとつなのだね。 

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そんなこんなを含めての位牌問題解決なり

 

 

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