Joy & Jura with Whippet Floren

ウィペットと共に静かに暮らしています。犬のことも犬以外のこともぼちぼち書きます。

ジョイが旅立ちました

九月十日に愛しいジョイちゃんが旅立ちました。享年15才と半年でした。

 

この現実を報告するのは辛いことですね。このまま放置して、ずっと生きていることにしたいような気もするのですが、そうすると死と言うものを“悪”と捉えてしまうことになりそうなので、報告します。

 

とにかく、何もかもが早かった。原因究明することも出来ませんでした。九月二日に体調を崩してから、治療を受けて一見治療効果は出ているように見えたものの、五日の夜を境に完全に立てなくなりました。昼間に入院させて、夜は家で面倒を見る。家では嘔吐を繰り返し、やがて下血をし、まともに眠れない日々でした。ジュラの時は全員で一階のリビング横の和室に布団を敷いてジュラの介護をしましたが、今回は私だけ和室でジョイと寝て、Uとフローレンは二階の寝室で眠りました。その方が落ち着いたのと、そのやり方で私とUが交代で睡眠を確保することが出来たのです。

 

最後の治療をどうするか、緩和ケアの点滴をどうするか、時間がない中でUと意見が衝突しながらも、手探りでなんとか方針を決めた九月九日の晩についに吐血をしました。素人目に見ても、これはいよいよお迎えが来るのだと分かりました。まもなくして、痙攣が始まりました。かなり激しく、長い痙攣でそのまま逝くのかと思いましたが、長い痙攣が治まるとぐったりしつつも呼吸をし、まばたきをするジョイ。

この痙攣が夜中の二時くらいまで八回もやってきました。その度に二階にいるUを呼び、何をすれば良いのか分からないなりに、ジョイに声を掛け、身体を撫で、見守りました。この死の前にやって来る痙攣は苦しそうに見えるが単なる神経の反応で犬自身は苦しくないと聞きましたが・・・、いや、やっぱり苦しいのだろうと思う。寝たきり状態のジョイは手足が硬直して関節を曲げることも出来なかったのに、痙攣がやってくるとかなり激しく走るように足を動かし、顔は天を仰ぎ、呼吸が出来ないらしく口が見たことないような状態に開き、声は出ないものの喘いでいました。もう、後半の頃はこれ以上ジョイを苦しめないで、神さまもうジョイを連れて行ってあげて下さい、と思わずにはいられませんでした。

そんな発作が八回も続いたあと、少し落ち着いたのですが、間もなくして「遠吠え」の時間がやってきました。遠吠えと言えばよいのか、断末魔の叫びと言えば良いのか、突然すごい声で激しく鳴くのだ。瞬きもするし、目も合うし、意識はあるようです。その声は痛みによるものにも見えましたし、死を悟りその恐怖に怯えているように見えました。遠吠えが始まる度にジョイに「大丈夫だよ」となだめ、「よしよし」と身体を撫で、なんとか落ち着かせました。大丈夫と言いつつ、私は死んだことがないのに、どの口が言ってるんだかと頭をよぎったりもしました。やはり、死は怖いものなのだと思います。

その遠吠えは朝の八時前頃まで続き、やがて少しずつ声が小さくなってきました。十時頃に最後の発作が起き、吐血をして、本当にいよいよこれでお別れかな・・・、と思ったら、ぐったりしつつも呼吸をし、瞬きもしていた。やがて静かに眠ったので、その間に急いで、台所仕事をして、ごはんを研いて炊飯器のスイッチを入れました。(こんな時でもわたしたちは生きているので、生活をせざるを得ない)

ほぼ徹夜のわたしたち、フローレンの世話もおわり、いよいよ体力の限界です。一旦、少し眠ることにしました。というか、もう起きてられな状態です。ジョイは呼吸がとても早くなり始めていましたが静かでした。吐血した時に出しやすいように頭をベッドより下に下げさせていましたが、全て出し切ったようだったので、頭をまっすぐに戻そうとしたら、ジョイが鳴いて嫌がったので下を向かせたままにしました。その方が呼吸がしやすかったのかも知れません。

私が和室の布団に入るとフローレンがやってきて、私の股の間で寝る体制を取りました。Uはリビング側の地面に突っ伏しました。フローレンに股の間は勘弁してくれ~と声をかけつつ、ジョイが呼吸しているのを確認して身体を撫でて、ス~ッと私の意識は遠のき眠ってしまいました。

 

朝の十一時、とても静かな時間です。

 

それからしばらくして、炊飯器のごはんが炊けた音が「ピピ~ッ」とし、私は目覚めました。

横にいるジョイを見ると、もう息をしていませんでした。

でも、身体はまだ温かったです。この三十分の間にジョイは旅立ったようです。一晩のたうち回ったジョイでしたが、最後はわたしたちに気付かれないくらいに、きっと苦しむことなく静かに息を引き取ったのでしょう。

 

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経験したことないような静かな時間、最後の最後はジョイが苦しまずに旅立てたことがせめての救いです。

 

この静かな時間がなければ、ここには報告していないと思います。

 

これは報告でもあり、箱庭療法的?に書いて、人に聞いてもらって自分を癒そうとしています。自分の為なので、読んでいただいた方々には申し訳ないです。

 

ジョイの最期の時の記憶を出し切って、もう忘れてしまいたいのです。

 
あとは好き思い出ばかりに包まれたい。

 

昨年11才になったばかりのジュラを見送り、正直それより長く生きたジョイはそこまで動揺せずに見送れるのではないかと思っていたのですが、まさか、こんなに早いとは思っていなくて、めちゃくちゃ悲しいと同時に悔いのようなものがあります。なんだかんだ言ってジョイは18才くらいまで生きてくれるのではないかと思っていたのです。元々生命力の強い犬でしたので、私の管理の仕方の何かが悪かったのでは?何かが違っていたら、まだ生きていたのでは?という思いはどうしても抱いてしまいます。


ジョイにはジュラの面影も重なっていたので、いよいよこれで「Joy & Jura」という一つの時代が終わったのだなと思い知らされています。

Uと生活を始めて、ジョイが居なかったのはたったの半年、それから今日までずっとジョイと一緒でした。

その生活が突然終わりましたが、ジョイといつかまた会おうぞと約束をしました。

ジョイ&ジュラとの繋がりは永遠です。

 

そして、フローレンが来てくれて救われています。フローレンの暖かさを感じつつジョイを見送れたのですから。

 

最後に、今回の件で支えて下さったみなさまにお礼を申し上げます。

ありがとうございました。

 

※挿絵について:私とUを若い感じに描いてしまいましたが、実際にはオッサンとオバサンです。そのまま描いても見苦しいのでこのようにしました、ご了承下さい。